1.ソーラス条約 (海上における人命の安全のための国際条約)
2001年9月のアメリカ同時多発テロを受け、2004年7月1日に条約が改正され、テロの阻止のため港湾施設の保安体制の強化が国際的に義務づけられました。この結果日本では100か所以上の港湾施設が柵で囲われ立入禁止となり、
多くの釣り場が失われました。
日本釣振興会ではこうしたソーラス条約対象港の開放に向けて行政に働きかけをした時期もありましたが、国際条約ということもあり開放は難しい状況です。
ただ、静岡県清水港日の出岸壁のように、行政との交渉で釣りのため定期的に一時開放がされている場所もあります。
釣り人によるゴミの放置問題は全国で発生しています。放置ゴミは漁業者や地元住民に迷惑をかけているため、放置ゴミが原因で立入禁止となるケースが全国で発生しています。
漁港や港湾内、また周辺の道路に違法駐車をすることで、地元住民に迷惑をかけているケースがあります。
漁港は漁業者にとっては仕事場です。釣り人は漁業者の仕事場で釣りをさせてもらっているわけですので、漁業者に迷惑をかけないように釣りをするのがマナーです。漁業者とのトラブルの原因は:
① 放置ゴミ
② 仕事場所に入り込んで釣りして、仕事の邪魔をする。
③ 漁港内での違法駐車。違法駐車で仕事に支障が起きています。
④ 漁港の入り口に漁船が近づいてもサオをあげず、スクリューにラインが巻き込まれサオを持っていかれたと漁業者に文句をつける。
漁港で釣りをしていて、近くに漁船が来たらラインが巻き込まれないよう注意しなければいけないのは釣り人です。
⑤ 停泊中の船に勝手に乗り込んで釣りをする。また船を破損したり船を移動させる。
⑥ 船を泊めてあるロープにルアーやサビキ仕掛けを絡ませる。ルアーや仕掛けが絡んでいることを知らずに作業をすると、大変危険です。
⑦ 立入禁止場所への侵入
漁港が立入禁止になる一番の原因はこうした漁業者とのトラブルです。漁港で釣りをする場合は漁業者へ迷惑を掛けないよう配慮が求められています。
波の高い日や夜間に釣り場に入り事故が起きたことにより、港湾、漁港、堤防等釣り場が立入禁止になるケースは全国で起きています。
釣りは自己責任でおこなうものですが、事故が起きれば救助活動等で地元に迷惑をかけることになります。また施設の管理責任者が事故の責任を問われた場合、事故の再発防止のため釣り場は立入禁止になります。