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京都府3月17日・京都府鴨川仮設魚道設置報告書

令和6年3月17日当会の支援でNPO「京の川の恵みを活かす会」による、京都鴨川での天然アユの遡上を助ける、仮設魚道設置作業が行われました。
場所は京都市伏見区にある昨年と同じ「今井堰」の(左岸)です。
この日は、「京の川の恵みを活かす会」のメンバーはじめ「京都・市・区」職員、「賀茂川漁業協同組合」、「京淀川漁業協同組合」、施工業者の「北山クラフト」等から計14名の参加が有りました。
今井堰は鴨川遡上アユの最初の落差ですが、ここ数年堰の下流側の底がえぐられて水深が深くなり、以前に比べ落差が大きくなり、遡上に失敗する例が多く見られるようになっているとの事です。
魚道を設置することで、改良型魚道の効果を確かめるとともに、現状より遡上アユを増やしたい願いがこもっています。
参加者は9時30分に集合し、挨拶と魚道、作業手順の説明があり、9:40ごろから作業開始となりましたが、天気予報では昼頃から雨との事で、急ぎの作業となりました。
先ず魚道設置場への水の流れを減らすための土嚢作りと、止水板の設置作業からスタートしました。
次に設置魚道の組立てですが、昨年の「木組み箱型浮上式魚道」は、遡上効果が少なったことと、設置終了期間前に流失、破損したため今回は改良を加え、「中仕切り斜路式井桁箱型魚道」という方法をとっています。
杉の角材を使って木材を直行させる工作方法で、長方形(縦1.44m、横2.4m、深さ1.2m)の木箱を作り、これを落差工に横向きに置き、流失防止を強固にするためL字状に工場制作したチャンネル鋼(溝形鋼、長さ2.5m)2本で2か所木箱に固定し、Lの短い方を堤体に引っ掛け、木のクサビで固定します。
箱の中は、側面のアユの進入口から段々高くなるよう斜めに中仕切りし(3列×5=15升)仕切りの中に礫を満たして重くし、流失を防ぐとともに、斜路の自然な流れを作り出すようにしています。
終了間際には小雨がぱらつきだしたものの、12時過ぎには何とか無事終了しました。
今後「京の川の恵みを活かす会」では丸太町落差工、三条落差工、四条落差工にも設置の予定との事です。
尚 この魚道は全て11月頃には撤去されます。
なお、この魚道整備には、つり環境ビジョンコンセプトに基づくLOVE BULE事業の資金が使用されました。

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