(公財)日本釣振興会は、魚族資源保護培養、水辺環境の整備保全、釣り知識の普及啓発に必要な事業を行い、釣りの健全な振興を図るとともに、日本の素晴らしい自然環境を保護・保全しつつ、次の世代へと受け継いでいくことを重要な責務として、創立以来36年間水辺の清掃、海底清掃等を実践してまいりました。
しかし、まだまだ釣り人へのマナーの浸透不足により、釣りによる魚族資源への影響、根掛かりの放置、釣り人によるゴミの投棄などが自然環境に少なからず負荷を与えており、水辺環境を良好に保つためには、早急且つ適切な対応が求められております。
釣りを未来に亘って楽しむ為には、持続可能な釣場環境の維持・促進が重要です。
そこで、釣りによる環境負荷を減少させ、現在の自然環境を少しでもより良いものにしていく為に、当会として下記のように積極的に行動してまいりたいと考えております。
(1) 自然環境の保護・保全の意識向上を図るために、当会が主催・後援している各種釣り教室、釣り体験事業、放流事業、水辺清掃事業を通して、青少年をはじめあらゆる釣り人に、その重要性を訴えていきます。
(2) 関連の遊漁者団体や行政、地域、漁業者の人達との交流・連携を図りながら、様々な釣りに係る環境問題について、「自然環境・生物の生態等の定期講習会」や地域での「意見交換会」等を行ない、釣り人による環境保全を、実践できる地域から進めてまいります。
(3) 永年実施してきました「水辺の清掃」に積極的に取り組むだけでなく、清掃資金の財源確保も図りながら、「海底・湖底清掃」なども計画を練り、推進していきます。
(1) 地域の釣り団体、環境保護団体と連携を取り合って、主たる釣り場に「モラルリーダー」を育成していく仕組みを作っていきます。
(2) 「釣り人宣言」に記されている通り、ゴミの持ち帰り・不法駐車の禁止、不法な移殖放流の禁止など、マナー啓発のポスター、マナーハンドブックの作成、配布、マナー講習会等を実施していきます。
(3) 釣り専門チャネル持つ会員企業や釣り雑誌社、新聞社の協力をお願いし、「釣り人宣言」の釣り人への浸透を推進します。
(4) 釣り団体・釣具店・ボート店などに、ゴミの持ち帰りなど、モラル・マナーアップの為のポスターの掲示、店頭へのゴミ回収ボックスの設置等、広報の協力を積極的に呼びかけていきます。
(5) 釣り関連企業のHP、TVコマーシャル、販促チラシ、釣雑誌等へマナー・モラル向上に関する掲載要請を行っていきます。
(6) 釣り大会等における清掃事業や安全・マナー教室、環境美化推進等、啓発を行っていきます。
釣り用各種製品について、自然環境に対する負荷の情報を(社)日本釣用品工業会と共に、より自然環境にやさしく、安全で環境負荷の少ない生分解性素材等を用いた製品の開発を要請していきます。 同時に出来るだけ早い時期に、各製品につき環境安全基準等を設け、多くの釣り人に理解を求めながら、各メーカーに推進していただけるよう連携を取ってまいります。