■ 世界での規制状況
★世界主要国でのネオニコチノイド農薬規制状況
欧米では多くの国々で禁止又は規制がかけられています。その中で、日本は逆に増加し続けています。
以上のように、ネオニコチノイド系農薬は世界主要国の多くで規制がかけられていますが、◎WHO(世界保健機構)からも下記のようなその有害性が指摘・報告されています。
- 人体への影響
・神経系への影響
ネオニコチノイド系農薬は、神経伝達物質に影響を及ぼし、特に発達中の子供に対して神経発達障害のリスクが有るとされています。
・内分泌系への影響
発達中の胎児や乳幼児に対する影響として、内分泌撹乱や発育障害のリスクが報告されています。
・発がん性
一部の研究では、長期的な曝露により、DNA損傷や免疫系の損傷、出生欠損のリスクが指摘されています。 - 環境の影響
・生態系への影響
水に溶けやすく(水溶性)、残留性が高いので、土壌にも水にも長期に亘って蓄積されるため、水生生物や昆虫、また、飲料水への影響が懸念されています。
また、作物の花粉や蜜に残留し、これを摂取する野生生物や昆虫に対して、広範囲にわたる影響が生じる事が確認されています。
WHOを含む各国の保健機関は、ネオニコチノイド系農薬やPFAS(ピーファス)等の化学物質の健康リスクに関する研究を継続し、その使用を規制するためのガイドラインを見直しています。今後も更なる研究と規制の強化が求められます。
■日本と欧米における食品のネオコニコチノイド残留基準
欧米と比較して緩い基準となっており、非常に高い残留基準値となっている。また、カブやホウレンソウなどでは、大幅に基準が緩和されている。